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うつぐみの島、竹富島

うつぐみの島、竹富島

2015年7月24日 • Travel

赤瓦の屋根と珊瑚の石垣。真っ白な砂を敷き詰めた集落の小径をゆっくりと行く牛車の姿。色鮮やかなブーゲンビリアやハイビスカスの花々に彩られた集落を歩けば、どこからともなく聞こえてくるのは三線の音色と島唄。ここ竹富島では、時計の針は動くのを忘れてしまったまま。島人たちは生まれた時から自然が刻む島時計に耳を傾けながら暮らしています。

初めてこの島を訪れた人はみな、島に漂うなんとも言えないゆったりとした空気と、“古きよき時代の沖縄の原風景”に心打たれます。島や島人の佇まいが特別に旅人の心を捉えるようで、常宿の民宿を見つけて島通いをする旅人も珍しくありません。代々島人たちによって大切に受け継がれてきた島の民俗文化は、琉球文化を主軸とする沖縄本島界隈の島々とは大きく異なり、ことさら私のような内地出身者には一際優美な風情に映るのです。

うつぐみの島、竹富島

この島のことを語る時、島民たちは自らの島を“うつぐみの島”と呼びます。“うつぐみ”とは“みんなで協力する心”“共同の”という意味の島言葉で、竹富に生きる島人の精神が集約されている言葉でもあります。わずか周囲9.2kmほどの小さな島では、人と人との繋がりをなくして人々が生き延びていくことはできません。自然に翻弄されながら先人たちが培った知恵は、うつぐみの精神で代々島人たちへと受け継がれているのです。

国の重要伝統的建造物群保存地区に選定される旧集落の風景や、真っ白な砂がまぶしいコンドイビーチ、アダンの木陰で気持ちよさそうにお昼寝する猫たち。旅人を和ませる竹富島の風景の向こうには、永い時間をかけ島人たちが紡いできたいくつもの物語があるのです。島を訪れる観光客の多くが日帰りで集落とビーチを一周して帰ってしまうのですが、それではあまりにももったいない! 島には、唄や踊りはもちろん、焼き物や織物、草木編みなどの名人も多く、この小さな島にここまで表情豊かな島文化が深くしっかりと息づくことに驚きます。

竹富島を訪れる際には、ぜひ島に伝わる物語のひとつでも紐解いてみて欲しいもの。新たな発見は、八重山の旅を一層想い出深いものにしてくれはず。

港の正面にある「ゆがふ館」では、竹富島の地理や歴史、そして個性豊かな民俗文化についての資料が展示がさています。館内はクーラーも効いていて快適なので、島観光の前に一度ゆっくり覗いてみるのもおすすめですよ。

竹富島ゆがふ館
開館 8:00〜17:00 入場無料 台風時休み
沖縄県八重山郡竹富町字竹富
TEL:0980-85-2488

  • 竹富島の位置

画像提供:一般財団法人 沖縄観光コンベンションビューロー


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