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心と体の声に耳を傾けるのも大切なのですが・・・

心と体の声に耳を傾けるのも大切なのですが・・・

2016年12月7日 • Health, Mind & Heart

「心と体の発する声に耳を傾ける」という言葉があります。統合医療、ホリスティック医学でよく出てきますね。この言葉には症状やデータだけに注目する現代医学の考え方から脱却しようという意図も込められているかもしれません。

確かに、現代医学は根本治療はできません。でも、一方で「心と体の発する声」にばかりに意識が向きすぎることで、今まさに体が発している悲鳴(痛みなどの症状、データの異常)を見過ごすことになっては本末転倒です。

慢性疾患については、今の医療は「心と体の発する声」を脇に置いて、処方検査を繰り返す診療が行われている状況があるのは事実です。そこに対して不満を持たれる方が、根本治療を求めて代替療法や自由診療を行うクリニックに足を運ばれます。

耳を傾ける

私たちのクリニックにもいろんな相談や治療を求めてお越しになられる方がおられます。検査データや明らかな症状と違い、「心と体の発する声」は一回のカウンセリングで全部が明らかになるわけではありません。

だからこそ、毎回限られた時間であってもクライアントさんと向き合いながら、わずかに発せられた声に“耳を傾ける”ことが必要になります。

でも注意しなければならないことがあります。“耳を傾ける”ことが“さぐり求める”ことになってしまうことになることがあるからです。私はヒーラーでもなく、超能力者ではありません。でも、ふと「あれ? 何だろう?」とクライアントさんに対して直感的な違和感を感じることがあります。そして、「そこを掘り下げていくと、もしかしたら何かが明らかになるかもしれない」と思うのです。

今のレベルではその掘り下げは十分にはできておらず、「心と体の発する声に耳を傾ける」というクリニックの医療理念は、私にとって努力目標なのでしょう。でも、私が明らかにしても本当は仕方のないことです。クライアントさん自身が“気づく”ことが大切だから。

“さぐり求める”意識になると、本当はこちらが心を開かなければならないことが、相手の中にさぐり求めるものだけを見ることになりかねないのです。「意識を集中する」のは大変だ、とよく言われますが、そんなことはありません。何かに注意を向けると「意識はその点に集中」します。すると、目の前にあるいろんなことを見落としてしまうことにもなりかねません。

決して病気の見落としのことだけを言っているのではありません。
今、目の前の体を大切にすることを見落としてしまうということです。

ちょっと飛躍しているかもしれませんが、「心と体の発する声に耳を傾けるあまりに、目の前の体を大切にすることを見落とす」を、例えると、”夫婦が真剣に大人の議論している時に、その脇で子どもがお父さんとお母さんの気を引こうと騒いでいるのを無視するようなもの”ではないでしょうか。大人の議論も大切だけど、今、目の前にいる子どもの発するメッセージを無視してはいけませんよね。

目の前の体を大切にする

「からだを寺院のようにあつかう」

と言う言葉があります。目の前の体を大切にすることを意味した言葉ではないでしょうか?でも、無農薬野菜を食べて、規則正しい生活を送って、ストレスを解消して、適度な運動をして……etcということではありません。

ごくごく当たり前に、自分の体に触れて「今日も自分を支えてくれてありがとう」と声をかけたり撫でてあげることではないでしょうか?
私たっだら、「ごめんね。今日もワイン飲み過ぎて胃腸や肝臓に頑張らせてしまったね」と言うことは日々繰り返しています(そんなに飲んでるの!?と言われそうですが……)

耳を傾けることも大切ですが、声をかける。
そのことも忘れてはいけないと思うのです。


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