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一番美しい自分でいるための笑顔

一番美しい自分でいるための笑顔

2014年7月28日 • Beauty, Mind & Heart

「箸が転んでもおかしい年頃」という言葉の通り、学生の頃は全てが面白くてケラケラ笑ってばかりいた、なんて方も多いはず。でも大人になって気づくのは、あんな風に笑うことはもうないということ。大人になると責任や心配事、ストレスが増えるから? ただ単に大人になって落ち着いたから? 原因は色々あるかもしれませんが、時にあの頃の無邪気さを取り戻せたらと思うこともあります。

笑うことは、

・ストレスに強くなる
・心が軽く明るくなる
・リラックスして快眠を得やすくなる
・血流を良くし、血圧を下げる
・長生きにつながる

など、私たちの心身によい影響をもたらしますが、実は見た目にも影響するということが研究でも分かっています。 1 2 3 4

私たちの脳には「報酬領域」という場所があります。これは、自律神経を調整している視床下部にある「やる気」「リラクゼーション」などを担当する領域で、笑顔に敏感。無表情には反応しないものの、少しの微笑みを見ただけで活性化するのだとか。そして笑顔には相手の印象をグッと高める効果も。これには、人や事物のある1つの特徴について良い印象を受けると、他の特徴も全てよく見えてしまう、という「ハロー効果(Halo Effect)」と呼ばれる現象が影響しています。例えば美しい女性を見て「育ちがよさそう」、上質なスーツを着ている男性を見て「仕事ができそう」と思うことがありますが、これがまさしくハロー効果。外見の印象が、相手に自分の人間性を印象づけるという現象です。ただ、どんなに美しい女性でも、しかめっ面が多いとその美しさも半減してしまいますよね。逆にハッとするような美しさを持たない女性でも笑顔が多いと魅力的に見えるのは、私たちの脳が笑顔を美しいと思うから。 5 笑顔には、私たちを美しく見せてくれる美容液のような効果があるのかもしれません。

でも大切なのは、「心からの笑顔」を見せること。悲しい時や辛い時に無理して笑うことで、脳が「今楽しいんだ!」と錯覚して気分が明るくなる効果があるのも確か。でも作り笑いばかりしていると、どんどん気分が落ち込んでしまうという研究結果も。 6 辛い時は辛い、悲しい時は悲しいと心に素直に感じて、無理していつも笑顔でいる必要はないのかもしれません。

1970年、中学校の体育教師としてクラブ活動を指導中、頸髄を損傷し、手足の自由を失ってしまった星野富弘さんという方がいます。彼はそんな障害にも負けず、入院中に口に筆をくわえる形で文章や絵の創作をはじめ、今では画家として、詩人として、心に響く文章や絵で日本だけでなく世界中の人に感動を与えています。そんな彼の詩に

「辛いという字がある もう少しで幸せになれそうな字である」

というものがあります。 7 確かに「辛」という字に横一本線を加えるだけで「幸」という字になりますが、辛いことがあってもあと少し頑張れば幸せが来る、そんな風に思わせてくれるのがこの星野さんの詩です。

辛いことだけでなく、苦しいことや悲しいことを乗り越えてはじめて、私たちは幸せを感じ、心からの笑顔をまとうことができるようになる、だから「箸が転んでもおかしい年頃」だった私たちは大人になって、”笑顔力”がずっとアップしているはず。大人の私たちの笑顔はもしかしたらずっと重みがあって、ずっと美しいのかもしれません。そんな自分が一番美しくいられる笑顔、大切にしたいですね。

脚注:

  1. Seaward BL.、”Managing Stress: Principles and Strategies for Health and Well-Being.”、Sudbury, Mass.: Jones and Bartlett
  2. Karren KJ, et al.、”Mind/Body Health: The Effect of Attitudes, Emotions and Relationships.”、New York, N.Y.: Benjamin Cummings
  3. R. Morgan Griffin、”Give Your Body a Boost — With Laughter”、WebMD
  4. Abel E. and Kruger M. (2010)、”Smile Intensity in Photographs Predicts Longevity”、Psychological Science
  5. “Beauty in a smile: the role of medial orbitofrontal cortex in facial attractiveness.”、Neuropsychologia. 2003
  6. Brent Scott、”Study: For a better workday, smile like you mean it”、Michigan State University
  7. 星野富弘、『星野富弘全詩集〈1〉花と』、出版社: 学習研究社 (2005/03)

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