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~思いと言葉と行いをサットヴァ(純粋)に~

~思いと言葉と行いをサットヴァ(純粋)に~

2016年10月24日 • Mind & Heart

例えば同じ出来事に対して、怒りにするのか、悲しみにするのか、嬉しいなありがたいなと思えるか、笑い話にしてしまうのかは、相手によって・自分のその時の状況や体調によってとらえ方が異なります。

最近、耳にする“神対応”と言われる言動は、純粋で本質に触れたものであるから、多くの人の心につながるのではないでしょうか。

インド思想のひとつであるサーンキヤ哲学では、この世界は物質も精神も含む、自然を構成するすべてのものは、プルシャ(純粋精神)とプラクリティ(根本原質)から成るとされます。そのプラクリティの元となる自然界全体のエネルギーは3つ(トリ)のグナ(性質)から構成されていると考えられています。

トリグナ(サットヴァ・ラジャス・タマス)

自然界も人間も同じであり、トリグナの作用によって起こる現象としています。

暗質…タマス(鈍性、闇、不活発)
尊重や忍耐、力まないリラックス感がある状態ですが、心が動かなくなり、やる気や気力がなくなってしまい、変化を恐れ保守的な選択、恐怖や従属、無知、加工食品や保存食品・レトルト食品はタマスを増やすとされています。

激質…ラジャス(動性、力、情熱)
行動的で集中力がある状態ですが、不安定で攻撃的で乱れやすく、権力・地位・権威・支配を好み、白黒はっきりした選択を強いる、願望や欲求が増える特徴があり、注意力散漫、躁状態、激辛食品や肉類・にんにく・玉ねぎはラジャスに含まれています。

純質…サットヴァ(純粋、明、平衡状態)
落着き、ピュアな心、愛情や優しさ、正しい知性、進歩的選択、真理や誠実さ、謙譲さ、あらゆるものの善に価値をおく、健康の基礎であり、感覚と精神とスピリットがサットヴァで満ちると至福で純粋な状態、活力(オージャス)を増やすとされ、自然の状態に近い新鮮な食材はサトヴィックフードとされますが、食べ過ぎるとタマスを増やします。

日々の生活をサットヴァに

自分の義務を果たしていない人は、行動しない・何もしない“タマス”です。生きていれば、必ず行動をしていて、多くのあらゆる関わりから発生する“ラジャス”に影響され、その波は広がったり、押し寄せたり、荒れたり、静まったりを繰り返すので、常にバランスを崩しやすく、平衡状態でいることが難しいのです。

私たちはより良く生きるために、それぞれの役割を果たしながらタマスやラジャスを超えた“サットヴァ”で生きていくことが出来るのです。

自分や相手をコントロールしようとする思いや、余計なプライド、利己的な自我を手放した離欲は、心身の緊張から解放された穏やかでリラックスな状態。大きな意味でのつながりを感じた無私の行いは、自分も周囲も満たしていきます。

私たちはそれぞれの色メガネをかけて生きています。出来るだけそれを外して、純粋な心で向き合い、“損得”や“勝ち負け”“好き嫌い”ではなく、「ありがとう」や「おかげさま」という幸せな景色がたくさん広がりますように。

参考文献:
・佐々木薫「5000年の歴史をとりいれた新生活術 癒しのアーユルヴェーダ」(BABジャパン)
・西川眞知子「これ1冊できちんとわかるアーユルヴェーダ」(マイナビ)
・クシティ・モーハン・セーン「ヒンドゥー教インド3000年の生き方・考え方」(講談社現代新書)


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