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「幸感力」インタビューVol.7「自分の心に正直に生きることが大切」料理研究家 島本美由紀さん

「幸感力」インタビューVol.7「自分の心に正直に生きることが大切」料理研究家 島本美由紀さん

2015年9月18日 • 「幸感力」インタビュー, Food & Drinks

幸感力インタビュー

今回のインタビューは料理研究家の島本美由紀さん。料理研究家以外にも、旅エッセイスト、ラク家事アドバイザーとして大人気の島本さんにその活動について、そして「幸感力」についてお話を伺いました。

プロフィール
島本美由紀
世界50カ国、170回を超える海外旅行を経験。 旅先で得たさまざまな感覚を料理や家事のアイデアに活かし、手軽に作れるおいしい料理レシピを考案。 〝旅する料理研究家”として旅のガイド本や女ひとり旅のエッセイなども手掛け、料理教室「アジアのおいしい台所」を主宰。 また、その活動は料理だけにとどまらず、冷蔵庫とキッチンのスペシャリストとして調理の時短テクニックをはじめ、食品の長持ち保存や整理収納アドバイザーの資格も活かしたお片づけ方法を紹介するなど、家事全般のラク(楽しくカンタン)を追求する「ラク家事アドバイザー」としても活動。 実用的なアイデアが好評を得て、テレビや雑誌、講演会を中心に多方面で活動中。著者本は30冊を超える。温泉も大好きで、温泉ソムリエの資格も持つ。その他、「もったいない」を考えるMOTTAINAIラボにも参加して食を通じたエコ活動も行っている。
HP: http://www.shimamotomiyuki.com/
”旅好きから生まれる様々なアイディア”

「幸感力」インタビューVol.7「自分の心に正直に生きることが大切」料理研究家 島本美由紀さん
パプアニューギニアにて。アジア以外にも世界中の発展途上国を旅し、孤児院などを訪問。村の子供たちとふれあったりと、ボランティア活動も。

「幸感力」インタビューVol.7「自分の心に正直に生きることが大切」料理研究家 島本美由紀さん
ホーチミンにて。現地で学んだ料理を日本人が作りやすいようにアレンジして雑誌やテレビで紹介しています。

– ”旅する料理研究家とは? 具体的な活動内容について教えてください!

島本美由紀さん(以下 島本 敬称略):旅が大好きで、世界中旅をしながら現地で料理や食文化を学び、それらを皆さんにお伝えしています。日本では現地の調味料が手に入らないことも多く、せっかく買っても最後まで使い切れないといった声もあるので、私のレシピは自宅にある調味料で簡単に作れるようにアレンジして紹介しているんです。そして旅先では現地に住む日本人の方に、その国では学べない料理を教えるなど、国内だけでなく海外でも旅に出たついでに料理教室を開催しています。

料理研究家以外にも、旅エッセイスト、ラク家事アドバイザーとしても活動をしています。私の初めての著書は、「ビューティー・ソウル」という旅エッセイで、韓国の食や美容の体験をまとめた本。ラク家事アドバイザーとしては、忙しく時間がない方に向けて家事が楽になるような提案をしています。毎日繰り返される家事を少しでも楽(ラク)=楽しいに変えるマジックを披露。特に冷蔵庫、キッチン周りの収納のスペシャリストとして本を出しています。 1

食品保存についてのアイデアも旅から生まれました。旅をしている間は長期で家を空けることになるため、帰国すると出発前に買った野菜などが腐っていて、捨てる罪悪感といつも葛藤していたんです。帰国後にも使えるように食材が長持ちする方法はないかと、旅に出る度に実験を重ねてきました。それをまとめた本が「もっと野菜を! 生のままベジ冷凍」と「ひと目でわかる! 食品保存事典 」です。

一般的に野菜は日持ちがしません。また最近は天候不順で価格も高騰しています。野菜の保存といえば、今までは茹でてから冷凍する方法が一般的だったと思いますが、野菜によっては生のままざく切りにして冷凍保存することもできるのです。新鮮なうちに冷凍しておけば一ヶ月は持ちますし、カットしてあれば凍った状態からすぐに煮たり焼いたりと、調理の手間を省くことが出来るんです。たとえば、トマトは冷凍することで旨味成分のグルタミン酸が約1.5倍増えます。しいたけは旨味成分が約3倍増加し、より出汁が出やすくなっておいしいんですよ。野菜によっては、冷凍することで得られるメリットもたくさんあるので、ぜひ気軽に試していただきたいです。野菜以外にも、しじみは冷凍するとオルニチンが約8倍になるので、お酒を飲まれる方には朗報。忙しい朝でも簡単にお味噌汁にすることもできます。

– MOTTAINAI Lab.での島本さんの活動について教えてください。

島本:MOTTAINAI Labは、平和賞を受賞したワンガリー・マータイ氏が「モッタイナイ」という日本の言葉を聞いて感動し、それを広めていこうと立ち上あがった「ちょっとしたモッタイナイをみんなで集めて考える、ありそうでなかった研究所」です。私は立ち上げの時から賛同し、食の「もったいない」をお伝えしています。食べきれずに捨ててしまう廃棄野菜や調味料など、買った物のおよそ3割は食べずに捨ててしまっていると言われています。それを美味しく使いきれると、罪悪感もなく節約にもつながって気持ちが良いですよね。

ホームページの中では、郷土料理やお母さんの味、食にまつわる「モッタイナイ」についてブログに書いたり、週に一回「もったいないレシピ」を紹介しています。たとえば、捨ててしまっている方が多いかと思いますが、ゴーヤの綿、トウモロコシのひげ、ピーマンの種や綿は食べることができる部分です。一度しか使わずに捨ててしまうペットボトルについても、環境のためにマイボトルを持ち歩こうという提案をしているのですが、そのマイボトル用のドリンクレシピも紹介しています。他には、Mottainaiを通じてアジアの孤児院の支援もしているのですが、日本の家庭で余ったノートや鉛筆を集め、アジアに旅をする時に持って行って寄附をしています。このMOTTAINAI labの活動に賛同する人も年々増えているんですよ。

”未来にお母さんの家庭の味を”

– 島本さんが一番好きな料理を教えてください!

「幸感力」インタビューVol.7「自分の心に正直に生きることが大切」料理研究家 島本美由紀さん島本:食べるのも作るのも、アジアのご飯が特に好きです。旅先で食べた味を自宅で再現すると、旅先での出来事も思い出します。友達を自宅に招いて食事を作るときも、アジアご飯が多いですね。海外旅行の経験がないお友達にも、他国の料理を食べて新たな発見をしてもらいたいなと思っています。

– 和食について島本さんが思うことを教えて下さい。

島本:私にとって和食は家庭、お母さんの味です。今でも1番食べたくなって、おいしいって思うのはお母さんの作った料理。二十歳の時、突然母が亡くなって家庭の味が大切なものだったと気づきました。「お母さんの味」はいつまでも食べられるものではありません。そして、最近は親から料理を学ぶ機会も減っています。子供の時に食べた食事の味がその人の味覚を作るともいわれていますし、未来に家庭、お母さんの味を引き継いでいってほしいと願っています。

”ワクワクは繋がっていく”

– たくさんの「幸感力」をお持ちの島本さん。島本さんが大切にしている思いや考えを教えてください。

島本:心に正直に生きることが大切だと思っています。人は、心がしたいことを頭で消してしまうことが多いのかもしれません。自分の心の中には3才の子供がいると想像してみたときに、その子がしたいと思うことが心の声だと思うのです。例えば「今日は昼にかつ丼が食べたい」と思ったら、それが心の声。お店に行ってメニューを開き、カロリーや金額を見て「親子丼にしたほうがいいのかな?」って思うのは頭の声。本当はかつ丼が食べたいのに、頭がそれをストップさせてしまう。それじゃ、ダメだと思っています。

やりたいことがあっても我慢したり、時間やお金がないからと後回しにしたりにするのも、同じこと。わがままに思われるかもしれませんが、私はいつも心がワクワクすることをしたいと思っています。わくわくしたら即行動。これまでの経験を通して感じているのは、ワクワクはどんどん繋がっていくということです。頭で考えすぎてしまわないように、自分の心ときちんと対話をして、その心の声に従って行動をしていく。そうすると、物事が上手くいくということを実感しています。そして、そんな人生って楽しそうじゃないですか?笑顔溢れる人生って、ワクワク・キラキラとしているものなんです。

「幸感力」インタビューVol.7「自分の心に正直に生きることが大切」料理研究家 島本美由紀さん

取材・文・撮影/成松 阿留奈
写真提供/島本美由紀さん

脚注:

  1. 島本美由紀、Amazon

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