MENU
バカボンのパパから教わる「あるがまま」

バカボンのパパから教わる「あるがまま」

2014年10月14日 • Mind & Heart

赤塚不二夫著の「天才バカボン」をご存知ですか。この愛されるギャグ漫画において、インド思想を背景として語られているものがいくつかあります。後に、本人の解説において違う意味を説明されていますが、この関連については多くの諸説があります。

「バカボン」とは「薄伽梵(バギャボン・バガボン)」=仏教用語でお釈迦様の敬称であり、サンスクリット語の「Bhagavan(バガヴァーン)」「Bhagavad(ヴァガバッド)」=全知全能者、覚れる者という意味で“Buddha(仏陀、ブッダ)”と同義語を漢訳しています。

バカボンのパパは、出産と同時に歩行して「天上天下唯我独尊」と語った。これも、お釈迦様が生まれた時に七歩進んで「天上天下唯我独尊」と言ったところにつながります。

有名なバカボンのパパの言葉「これでいいのだ」は“あるがまま” “ありのままを受け入れる”という悟りの境地なのです。

インドの哲学書「バガヴァッド・ギーター」は“神の歌”と言う意味の「行いのヨーガ(カルマヨガ)」について書かれたヨガの経典です。これは、期待や見返りを手放して、自分のすべき行いにのみ心を集中することや、苦しみや悲しみの根源を知り、その束縛から心を解放して、本当の意味で自由になり、いつでも満ち足りている生き方の教えや、ヴェーダ(聖典)のエッセンスでもある「Tat Tvan Asi(タット トヴァン アシ)」=“You are That.(あなたが全体であり、真実である)”といった内容をバカボンのパパは一言で表しています。

さらに、「レレレのおじさん」についても、実際にお釈迦様の弟子である「チューラパンタカ(周利槃徳=しゅりはんどく)」がモデルになっていて、妙法蓮華経によれば、自分の愚かさに苦しんでいた時にお釈迦様より命じられて毎日掃除をして唱えるという修行の後に「真に払い除くべきものは、実は自分の心の中の塵であり埃なのだ」と悟りをひらいたといいます。そう思うと、なんとも深い哲学的なマンガです。

そして、「タリラ~リララ~ン」は、チベットのターラ菩薩の真言でもあると言われていたり、バカボンの弟である天才「はじめちゃん」は東京大学名誉教授でインド哲学・仏教学者である中村元さんから名づけられたとか。

赤塚不二夫さんがときわ荘で住んでいた部屋は、「ブッダ」の著書である手塚治虫さんから譲られた部屋です。当時、石ノ森章太郎さんや藤子不二雄さんなども住んでいたときわ荘で、哲学的な会話がされていたかもしれないと想像が広がります。そんな情熱のエネルギーが共鳴して、歴史を作った数々の作品が生み出されたのかもしれないですね。

赤塚不二夫さんの葬儀では、タモリさんが白紙を前に読んだ弔辞の中で、故人を次のように称えています。

「あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに、前向きに肯定し、受け入れることです。それによって人間は重苦しい陰の世界から解放され、軽やかになり、また時間は前後関係を断ち放たれて、その時その場が異様に明るく感じられます。この考えをあなたは見事に一言で言い表しています。すなわち『これでいいのだ』と」。

起こったことにとらわれず、そのままを「これで、いいのだ!」といつでも自分に言ってあげられるように。そして「たりらりら~ん」と、心も身体も軽やかに毎日を生きる知恵をバカボンのパパから教わり、日々、幸感力を磨いていきたいですね。

【参考】
バカ田大学講演会+フジオ・プロ著『天才バカボンの大神秘』(KKベストセラーズ)

・Wikipedia
背広ヨギ ユキオのコメンタリー
京都生まれの気ままな遁世僧、「今様つれづれ草」
トクダス
Yogic Life


« »