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自然と調和して生きる

自然と調和して生きる

2014年2月3日 • Health, Mind & Heart

5000年の歴史を持つ“アーユルヴェーダ”は、サンスクリット語で「生命の科学」という意味を持ち、より良く生きるための知恵として伝承されている東洋の伝統医学です。西洋医学は病気や病原に対してアプローチをしますが、アーユルヴェーダは個人の体質に対してアプローチをするのが特徴。治療や予防だけでなく、健康の増進を目的としています。

アーユルヴェーダでは、人間の体は自然の一部と考えます。そのため、人の体も自然と同じ5元素(「地」「水」「火」「風」「空」)で作られていると考え、自然のリズムに沿って生きていくことで生命エネルギーを整えていきます。また、人間が生まれ持った体質はそれぞれ異なり、個人の5元素のバランスも違います。

5元素の組み合わせから導き出される3つの性質「ドーシャ」(ヴァータ:風と空、ピッタ:火と水、カパ:地と水)は脈や呼吸、心を制御している性質の総称で「増えやすい」という意味をもっています。これら3つのうち、どれかのエネルギーが乱れてバランスが崩れると、体調が悪くなったり、心がウツウツとしてきたりします。それをそのままにしておくと、やがては病気を引き起こしてしまうと考えられています。

ドーシャのバランスは時間帯、季節、天気、食事、過ごし方、年齢など様々な影響を受けて変化するので、気が付かないうちに、バランスが乱れているかもしれません。身体の声に耳を傾け、ドーシャのバランスを取ることが健康への第一歩です。

アーユルヴェーダの考える1日の過ごし方では、朝6時~10時が「カパ」の時間です。「カパ」とは“地と水”の性質でどっしりとした安定感のエネルギーが支配する時間をいいます。そのため、体が重く、眠気やだるさが出やすいため、起きにくかったり、2度寝をしてしまったりしやすいのです。

つまり、起床は6時前の「ヴァータ」の時間が望ましいと考えられます。「ヴァータ」の”空と風”の性質に影響を受けて、眠りが浅くなる目覚めの時だからです。この時間に起きることにより、血液の循環が良く、五感がとぎ澄まされ、爽やかな目覚めが迎えられます。ヨガでも夜明け前(4時~6時)に太陽礼拝からプラクティスを行う人が多いのは、“ブラフマフールタ(神の時間)”と言われる静寂が、1日でもっとも太陽のエネルギーが強く、神聖な時間とされているからです。まず起きたら朝1杯の白湯を取り、内臓を優しく温めてあげましょう。

朝10時~14時は消化活動が盛んな「ピッタ」の時間です。「ピッタ」は”火”のエネルギーが強くなり、頭の回転が速くなり、新陳代謝も高まります。1日の食事のメインをこの時間にすることで消化の火(アグニ)が正常に働きます。

14時~18時は「ヴァータ」の時間です。”風”のエネルギーの影響を受けて軽やかに行動力がアップする時間です。活動的になりますが、発作的・衝動的になることもあるため、無駄遣いや衝動買いに注意しましょう。また、疲れやすく気持ちも不安定になりやすいため、軽めの食事や入浴で心身をあたためてあげるのがおすすめです。

18時~22時は再び「カパ」の時間で、”水と地”のエネルギーにより心身ともにペースダウン。静かな眠りの準備が整います。カパが優勢な時間帯は、成長ホルモンなどの分泌が盛んに行われるため、この時間に身体を休めることは生理活性化のためにはとても重要です。アーユルヴェーダの古典である医書の『スシュルタ・サンヒター』では、安らかな眠りのためにカパを高め、ヴァータやピッタを鎮静させるよう、ホットミルクなどの温かいものを飲み、瞑想や呼吸法を取り入れて心を安定させる時間をもつことをすすめています。そのため、就寝はできれば22時前が良いですね。

そして、22時~26時は心も体も浄化していくピッタの時間です。成長ホルモンが活発になるこの時間に深い睡眠をとることが心身ともに熟成されていくのです。アーユルヴェーダでの睡眠は、疲れを取ることだけではなく身体と心を安定・浄化させ、明日の活力を養う浄化法です。不眠はヴァータとピッタの乱れによるものと言われます。

また、ヨガは全てのドーシャを鎮静させる効果があります。ヨガでは心と体、自分と世界の調和を求めることにより心が休まり、リラックス効果を得ることができます。心と身体、周りの仲間や家族、自分自身、自然、地球、宇宙と一体感を感じ、日々のストレスや執着から解放されます。ヨガとアーユルヴェーダは補充関係にあり、共に病気の原因が消化器官や感覚器官の働きの乱れにあり、病気の根本治療は各器官の機能やバランスを治すことにあるとしています。体内のバランスを整え、心身の浄化をはかることはアーユルヴェーダとヨガの共通ゴールなのです。

自分の中の自然を重視して、アーユルヴェーダの知恵を生活の中に取り入れてより良く生きるために役立ててみませんか。


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