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美の回廊、憧れのフィレンツェを歩いて

華麗なる花の都、憧れのフィレンツェを歩いて

2016年11月30日 • Travel

イタリア旅行といえば、憧れのフィレンツェ。英語ではFlorence。“花の都”を意味するイタリア・ルネサンスの発祥の地ともなったこの美しい街は、緑豊かな豊穣な土地に、巨額の富と栄光、そして文化と芸術が華々しい繁栄を遂げた魅惑の都。イタリアの中でも最も華やかで優美な街といっても過言ではありません。

“街全体が屋根のない博物館”と称されるフィレンツェの街は、どこを歩いても荘厳な装飾が目を見張る教会や重厚な歴史的建築物にあふれ、街角を飾る彫刻や美術館の所蔵作品などを含めると見どころがつきません。

美の回廊、憧れのフィレンツェを歩いて

街の北側には、ドォーモの名で親しまれるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂、ヴィッキオ宮殿、ウィッツィ美術館、サンタ・マリア・ノッヴェラ教会などが集まり、川向こうの高台にはピッティ宮殿やフィレンツェの街を一望できるミケランジェロ広場が広がります。街はグラーツィエ橋、ヴェッキオ橋、サンタトリニタ橋、カッライア橋という4つの橋で結ばれ、この橋の存在が水辺の街の景観に一層の美しさを添えるのです。

美の回廊、憧れのフィレンツェを歩いて

そんなフィレンツェの街を語るときになくてはならないのが、メディチ家の人々の存在です。フェレンツェを基盤とするこの一族は、銀行家として権力を固めたのち政治に台頭し、イタリアのみならずヨーロッパ中に名を馳せる屈指の大富豪に成長します。

16世紀にはフィレンツェを首都とするトスカーナ大公国をも掌中におさめ、フランス・ブルボン王朝へその血筋をつなげるのですが、今日のフィレンツェの街の景観は、そのまま歴史的にも名高いこの華麗なる一族の繁栄を映し出したもの。学問や芸術・骨董品の擁護に厚く、ルネサンス文化の成熟に大きな役割を果たしています。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロなど現代巨匠として名を残す多くの芸術家の支援にも力を注ぎ、メディチ家の支援のもと、フィレンツェは美の一時代を築き上げたのです。

メディチ家の人々が夢見た超然たる美の世界

フィレンツェ観光では、このメディチ家のコレクションをそれこそこれでもか!というくらい目の当たりにします。宮殿や教会、礼拝堂はもちろんのこと、世界にほこる美術コレクションも見逃せません。ミケランジェロの「ダビデ像」、ボティッチェリの「ヴィーナスの誕生」「春」、ティッツィアーノの「ウルビーノのヴィーナス」など、美術の教科書でもお馴染みのタイトルを聞いただけで誰もがすぐに思い浮かべる超名作の数々がすべてこの街に保蔵されているのです。

美の回廊、憧れのフィレンツェを歩いて

メディチ家の途方もない財力はもちろんのこと、驚かされるのはその美への審美眼とあくなき情熱。中世からルネサンスの時代、かの一族は壮大かつ悠久な美を追求し続け、超然たる美の世界を思い描いていたのでしょう。もはや、私たち凡人のあずかり知る世界ではありませんが、その一部を垣間見ることには大変な意義があると思います。

美の回廊、憧れのフィレンツェを歩いて

全部を見ようと思ったらとても一週間やそこらの滞在では足りないので、いくつかお目当てを決めてまわるのがおすすめです。この街では、名所から名所へとただ足を運ぶ時間も、最上級の美術館の回廊を歩いているようなもの。教会を見上げるように並べられた広場のカフェのテーブルも、辻から辻へと続く細い路地裏の小道も、さらには街角に掛けられた看板や、古い木枠のドアでさえ目に映るものすべてが至極の美術コレクションなのです。旅人はただうっとりと陶酔の中に身を投じ、夢の時間を過ごしてみてはいかがでしょう。

Photo: Mayu Kobayashi

  • イタリア・フィレンツェの位置


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