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別れの悲しみを癒す言葉

別れの悲しみを癒す言葉

2012年6月21日 • Family, Friendship, Romance

先日突然友達に呼ばれたのですが、レストランで席に着いて少しした後、力のない笑みを浮かべて彼女が発した一言。それが、「彼にフラれちゃった」でした。お似合いのカップルで、彼女も「やっと自分でいられる人に出会えた」と言っていただけに、あまりに突然過ぎて驚きました。

「こんな思いするなら、好きになるんじゃなかった」と言っていた彼女。辛さがひしひしと伝わってきました。そして、いつもは太陽みたいに明るい彼女が、泣かないように必死で下を向いてこらえている姿を見て、私の方が泣きそうになりました。

私も心を引き裂かれるような辛い別れを何度か経験しました。その度に、彼女と全く同じ気持ちになりました。でも泣いているばかりいる自分に気づいた時に、ふと思い出す言葉があります。

愛する人を失ったとしても、愛を知らずに生きる人生よりずっと意味がある
It is better to have loved and lost than never to have loved at all.

これはイギリス人の詩人、アルフレッド・テニスンの『イン・メモリアム』という詩の一節です。 1

恋愛に関する詩だと思われがちなのですが、実はこちら、テニスンが友人へ送った追憶の詩の一節で、友人への愛を表現したものです。愛にも恋愛、友愛、家族愛など色々ありますが、どの愛の形においても、その人と出会い愛さなかったら知らなかったこと、経験できなかったこと、感じられなかったことというのは山ほどあると思います。

別れを経験した直後は悲しみが先行してそんな風に感じる余裕もないけれど、やっぱりその人を愛していた時の自分は、愛を知らなかった時の自分よりずっと幸せで、その人を愛していた時の自分の人生は、愛を知らなかった時の人生よりずっと充実していたということにふと気づきます。そうすると、喜びを教えてくれてありがとう、っていう感謝の気持ちが少しずつ溢れてくる。そして、自分が愛することで得たものは、きっと今後の自分の人生にプラスの効果をもたらしてくれるはずです。マスターカードのキャッチフレーズをお借りしますが、”priceless”(値段が付けられないほど価値のある物)なのだと思います。

だから私の友達が、「こんな思いするなら、好きになるんじゃなかった」という気持ちから、「あの人を好きになれてよかった。」という気持ちになれる日が早くくるといいな、と願うばかりです。

脚注:

  1. Alfred Lord Tennyson、In Memoriam、1850、27行4節

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